この文書は、任天堂がスーパーファミコン(SFC)用に発売したゲームソフト「ワイルドトラックス」(WILDTRAX, 型番:SHVC-CQ)について書き記したものです。
Nintendo Switch向けに任天堂が提供している有料オンラインサービスの特典として、2019年9月6日より提供されている「スーパーファミコン Nintendo Switch Online」に、ワイルドトラックスが収録されている。Nintendo Switchを持っていてこのサービスに加入していれば、追加費用なしで実際のソフトとまったく同じ内容をプレイできる。
加入者が購入できる「スーパーファミコン コントローラー」を使えば、当時と同じコントローラーで遊べる。十字キーによる、きめ細やかなハンドリングが求められるワイルドトラックスを堪能するには、ぜひ揃えたい。
ワイルドトラックスの発売は1994年であり、現在では新品の購入はほぼ不可能である。しかし中古のスーパーファミコンソフトを扱っている店舗で探せば、中古の在庫が見つかるだろう。できれば説明書つきが良いが、ソフト単体の販売も多いため、概略を本文書に記載する。
外箱およびカートリッジの外観は以下の通りである。探す際の参考にしてほしい。ワイルドトラックスのカートリッジは、端子が幅いっぱいに並んでいる。
ワイルドトラックスはゲームソフトなので、遊ぶにはテレビとスーパーファミコン(本体)が必要になる。もし本体を持っていなくても、中古のゲーム機を扱っている店舗で比較的容易に入手できる。本体を買う際は、専用ACアダプタと映像音声ケーブルも揃えておくこと。コントローラが付属していない本体だけが販売されている場合は、コントローラ(SHVC-005)も忘れずに買うこと。
本体の電源として必要な専用ACアダプタは「ACアダプタ(HVC-002)」となる。このアダプタは「ファミリーコンピュータ」と共通のものだ。なお、HORI製の「TVゲーム機用 ACアダプター(HA-7)」でも代用できる。
本体とテレビを繋ぐ映像音声ケーブルは「ニンテンドーゲームキューブ」「ニンテンドウ64」「AV仕様ファミリーコンピュータ」と共通のものが多いので、もし持っていれば種類によってはそのまま使える。本体の種類と、繋ぐテレビの入力端子を確認して、正しいケーブルで接続すること。
ケーブル\本体 | スーパーファミコン (SHVC-001) | スーパーファミコンJr. (SHVC-101) | (備考) |
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ステレオAVケーブル(SHVC-008) | ○ 使える | ○ 使える | 黄・白・赤のAV端子があるテレビに接続。 |
モノラルAVケーブル(SHVC-007) | ○ 使える | ○ 使える | 黄と白のAV端子しかないテレビに接続。 |
S端子ケーブル(SHVC-009) | ○ 使える | × 使えない | S端子入力があるテレビに接続。高画質だが2011年以降は対応テレビが減少。 |
※各ケーブルの形状は「ニンテンドーゲームキューブ 周辺機器」を参照。
※上記以外の接続方法は2013年時点の実情に合わないと推測し省略。
※Switch版提供を受けて、とりあえず描いてTwitterに公開した簡易マニュアル。
ワイルドトラックスで1つ目のメインモード。クルマを選ぶときに[SELECT]でライバルカーの種類を変更できる。
起伏のあるスタント専用ステージで、制限時間内に星型の風船をすべて割るのが目的。条件を満たすとラジコンモードが選べるようになる(ステージ選択画面でカーソルを上2つのコースからさらに上に移動させる)。
2人対戦モード。
自由にコースを走行できるモード。コースの研究やタイムアタックなどに活用できる。
ワイルドトラックスを遊び始めるときは、まずはTEST RUNで4WDの操作に慣れよう。4WDは大胆なコーナリング(カーブを曲がること)をしてもスピンしにくく、また路面や衝突の影響を受けにくい。なお、TEST RUNはSPEED TRAXのCLASSを攻略すると選べなくなるので、中古で買った場合などはセーブデータを削除しておくこと(Nintendo Switch Online版(以下、Switch版)なら、カセットの状態を4つまでセーブできる。初めて起動したときに一度セーブしておけば、後でロードしていつでも遊べる。なお、Switch版の管理画面でセーブの操作をしなくても自動でセーブされるため、管理画面でデータをセーブまたはロードするときの状態に注意しないと、せっかくのタイムが消えかねないので注意)。削除したくない場合は、FREE TRAXでNOVICEクラスのEASE RIDEを選ぶとよい。
ワイルドトラックスの基本は、クルマを思い通りに動かせるようになること。はじめは、[←][→]のハンドル操作と、[B]のアクセル、[A]のブレーキを使って、基本中の基本を習得する。[L][R]併用の急ハンドルや、[Y]のブーストは、十字キーとアクセルだけの基本がきちんとできていないと使いこなせない。ちなみにNOVICEクラスでは、第4コースのNIGHT OWLにあるヘアピン以外、[L][R]を使わないほうが綺麗に曲がれる。
4WDはゆっくり曲がるので、コーナー(カーブ)が見えたら十字キーで早めのハンドル操作を心がける。ワイルドトラックスのクルマは勢いよく曲がるので、ゆるいコーナーでは十字キーを遅く連打する程度でよい。まずはコースの中央や白いセンターラインに沿うように走る。コーナーで壁に近づいてしまったら、アクセルを少しだけ離したり連打したりして調整する。できるだけ壁にぶつからないように練習する。
十字キーの左右とアクセルだけの基本操作に慣れてきたら、コースの走り方を覚えよう。コーナーには、できるだけ外側から入り、中盤で内側、最後に外側、の順で走る。これができると、アクセルを離さずに曲がりきれるコーナーが増えてくる。コーナーを綺麗に曲がるコツは、コーナー入り口の内側と外側、ハンドルを入れ始めるタイミング、そのときのクルマの角度、の3つを意識すること。
NOVICEクラスのNIGHT OWL以降、十字キーの左右とアクセル操作だけでは曲がりきれないヘアピンコーナーが登場する。そこで[L][R]を使ってハンドリングを調整する。左に曲がるなら[←]と[L]を同時に押し、右に曲がるなら[→]と[R]を同時に押す。コーナーによっては[L]または[R]を押しっぱなしではなく何度か連打することで調整するとよい。なお、[L][R]を使っているときは、スピンしやすくなるのでアクセルを緩めすぎないように注意しよう。
下り坂に突入するとき、アクセルを押しっぱなしでは路面から浮いてしまう場合がある。下り坂の先が直線ならばそれでもよいが、すぐにコーナーがあるときは曲がれなくなる。路面から浮くとハンドル操作がきかなくなり、コーナリングが遅れるためだ。全速力での突入がかえってタイムロスになる。下り坂の直後にコーナーがある場合は、下り坂に突入するまえにアクセルを少し離し、接地したまま突入できるようにしよう。これは特にNIGHT OWLのヘアピンコーナー直前で有効なテクニックとなる。
ブーストは、直線で速度をかせぐのと、コーナーを抜けたあたりで速度を回復するのに使う。
クルマが壁をこすって仰けぞったり傾斜でバランスを崩したりしたら、壁から離れてからアクセルやブーストをいったんやめて、クルマの姿勢を落ち着かせよう。バランスを崩したまま無理に走り続けようとしたり、ブーストをむりやり使ったりしても、操作しづらくなるだけだ。
ブーストを回復する青い宝石と、ダメージを回復する赤い宝石がコースにあるが、これは正面に体当たりする以外に、ある程度近くを走るだけでも獲れる。コース取りによっては正面から取りにくいこともあるので、うまく活用しよう。
壁をこすると、そのまま走っても壁に吸い付いたままになる。アクセルを一瞬離しつつ、[←][→]キーでハンドルを壁と反対方向に切り、一瞬だけ[L]または[R]を併用して大ハンドルを切って、再度アクセルを入れる。いち早く壁から離れよう。離れたらクルマをコースとまっすぐになるよう微調整しつつ、ブーストを少しかけて遅れを取り戻す。
特に2WDでは、壁からなかなか離れない上に、離れると急激に曲がって反対の壁に向かってしまいやすい。いかに壁にぶつからないようにするか、そしていかに壁から離れてすぐ復帰するか、よく訓練しよう。
クルマが左右にフラフラして壁にぶつかるときは、アクセルを離して、[←][→]キーを小刻みに連打して、コースと平行になるように方向を修正しよう。アクセルを入れるのは、まっすぐになってから。アクセルを入れっぱなしで強行突破しようとすると確実に失敗するのが、ワイルドトラックスの性質である。