任天堂が2017年に発売したゲーム機「Nintendo Switch」(ニンテンドー スイッチ)には多様な専用周辺機器が存在する。この文書では、Nintedo Switchの遊び方に応じた周辺機器の選び方を解説する。
Nintendo Switchは最もシンプルな状態でも「本体」「Joy-Con(L)」「Joy-Con(R)」という3つの機器の充電を管理する必要がある。充電がなければ遊べないため、まずは充電に関する周辺機器を解説する。
製品 | 充電時間 | 使用可能時間 | 電池容量 |
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Nintendo Switch本体 | 約3時間 (スリープ状態で) | 約2.5~6.5時間 (ソフトにより変化) | 4310mAh |
Joy-Con(L)(R) | 約3時間30分 | 約20時間 | 525mAh |
Proコントローラー | 約6時間 | 約40時間 | 1300mAh |
本体セットにはACアダプターが付属している。Joy-Con(L)(R)を本体に装着して、ACアダプターをつないだドックに置いておけば(もしくは本体にACアダプターを直接つなげば)、本体もJoy-Conも充電される。Switchを1日に一度に2~3時間遊ぶペースなら、遊び終ったとき(スリープ状態にしたとき)に本体をドックに置いておくだけで、電池切れの心配はない。TVモードやテーブルモードで主に遊ぶ場合でも、Joy-Conは20時間もつので、ドックに置いた本体に週に一度は装着しておけばよい。
ちなみに本体にAC電源がつながっていない状態でも、本体に充電が余っていれば、装着したJoy-Conには半分程度まで充電できる。なお、Joy-Conから本体には充電できない。
TVモード(本体をドックに置いた状態)で遊んでいる間、本体はドックを経由してACアダプターに接続しているため、常に満充電となる。しかしJoy-Conは充電のために本体に度々装着する必要がある。本体セット同梱の「Joy-Conグリップ」からJoy-Conを外したり、Joy-Conから「Joy-Conストラップ」を外したりして、本体に付け替えるのを手間と感じることもあるだろう。この手間をなくすには別売の「Joy-Con充電グリップ」か「Joy-Con拡張バッテリー(乾電池式)」が必要だ。
「Joy-Con充電グリップ」は、本体セット同梱の「Joy-Conグリップ」とは異なり、充電のためのUSB-C端子が付いている。Joy-Conを充電するために本体に付け替える必要がなくなり、遊びながら充電できるようにもなる。Joy-Conをグリップに装着して遊ぶことが多ければ、この製品がおすすめだ。本製品には長さ1.5メートルのUSBケーブルが付属しており、ドックのUSB-A端子と接続して使う。
あまり機会はないだろうが、本体セット付属のACアダプターもUSB-C端子なので、本製品に直接接続してJoy-Conを充電することもできる。
「Joy-Con拡張バッテリー(乾電池式)」は、Joy-Con(L)用と(R)用の乾電池式バッテリーケースのセットだ。各ケースに市販の単三形のアルカリ電池やニッケル水素充電池が2本入る。その状態でJoy-Conに装着すれば、乾電池のぶん重くはなるが、ケーブルなしで長時間のプレイが可能になる。
「Joy-Conストラップ」と同じ役割も備えており、SL、SRボタンも押しやすくなる。また、厚みが増えるぶん握りやすくなり、グリップに装着しない状態のJoy-Conで遊ぶ『ARMS』などのゲームを楽しむのにも向いている。
携帯モード(Joy-Conを装着した状態)で遊ぶ場合、2.5~6.5時間しか電池がもたないため、特に外で遊ぶ場合にはモバイルバッテリーが欠かせない。しかしスマートフォン用のモバイルバッテリーでは充電が遅いので、急速充電に対応した任天堂公式ライセンスの製品から選びたい。パソコン用の周辺機器で実績のあるAnkerから、Switch向けモバイルバッテリーが容量違いで2種類発売されている。
USB-C端子にモバイルバッテリーをつなげば、屋外での利用時間を延ばせる。ただしモバイルバッテリーで充電する場合は、本体をスリープ状態にしておくことが望ましい。遊びながら充電するのはモバイルバッテリーには負荷が高すぎるため、充電が追いつかず本体が一度電池切れになる可能性が高い。また、充電と放電を同時に行う本体、Joy-Conの内蔵充電池にも、寿命が縮むなどの悪影響が考えられる。
Switchには任天堂ライセンス品のモバイルバッテリーを使うこと。またACアダプターやUSBケーブルは、任天堂純正品が望ましい。これは動作保証の問題もあるが、Switchが充電に「USB Power Delivery」という新しい規格を採用していることが主な要因だ。Switchで適切な充電を行うには、充電に関係する全ての機器とケーブルがこの新しい規格に対応している必要がある。そのため、ありふれたUSBだと思って端子をつなげても、製品の組み合わせによってはSwitchやコントローラーを充電できない場合がある。
テーブルモード(Joy-Conを取り外した本体を机に置いた状態)で遊ぶ場合、背面スタンドを使って本体を机に置くと下部のUSB-C端子が隠れてしまい、充電しながら遊べない。このため、テーブルモードでよく遊ぶ場合は、携帯モードと同じように充電の問題が出てくる。テーブルモードで充電しながら遊ぶには、任天堂純正のスタンドか、本体下部のUSB-C端子にケーブルをつなげられる構造のスタンドが必要になる。
任天堂純正のスタンド「充電スタンド(フリーストップ式)」は、USB-C端子が付いた小型のスタンドだ。本製品にACアダプターをつなげて、本体を乗せると充電される。また、本体の背面スタンドは角度が決まっているが、本製品では本体の角度を自由に変えられる。