この文書は、Mac OS Ⅹ用テレビ・キャプチャ機器「EyeTV 250」およびアプリケーション「EyeTV」を使っていて気づいたことを書き留めたものです。明確な書き分けのために以下では、ハードウェアの「EyeTV 250」については「eyetv250」、アプリケーションの「EyeTV」はそのまま「EyeTV」と記します。なお本文書の内容は、Mac OS Xのバージョンが「10.5.5」、EyeTVのバージョンが「2.5.3」の環境に基づきます。
CPUとしてIntelのCore2Duo 2.16GHzを積んだiMacでは、eyetv250を扱うEyeTVはCPUを最大で20%ほど費やす。なお最大とは、タイムシフトが有効な状態の視聴や、録画をしながらその番組を見ている状態を指す。録画をしているだけで表示をしていないときや、ゲームモードのときは10%ほどになる。
EyeTVをゲームモードにすると、入力から表示までの遅延を極限まで無くせる。ただしタイムシフトができなくなり、また解像度が352*480画素となって画面が僅かにぼやける。しかしそれでも0.1秒ほど遅れるので、アクション性の高いゲームではストレスを感じる。なおゲームモードはタイムシフトが働かないため、CPUの使用率が半分になり、チャンネルの切り替えが素早くなる。録画ボタンを押すと、ゲームモードから録画モードに切り替わり、録画を終えるとゲームモードに戻る。ちなみにゲームモードでも、スナップショットの質は変わらない。
EyeTVは、Macがスリープしていても予約時間になればMacを目覚めさせて、ウインドウや音声を出さずにひっそりと番組を録画し、録画が終わればMacの設定によってスリープする。つまり、ビデオデッキのように予約録画をしてくれる。唯一の難点は、Macが起動するため録画中にMacの画面がつくこと。部屋の暗い深夜に番組を録る時には気になるかもしれない。Macの設定で、暗い壁紙を使ったり、ディスプレイを早く暗くさせるといい。
EyeTVはあくまでもMac上のアプリなので、正しく予約録画をするにはEyeTVだけでなくMacにも正しい設定をしておく必要がある。また、録画が始まるのはEyeTVが起動している間だけのため、Macの起動中はEyeTVを常に起動状態にしておくこと。もしウインドウやコントローラが邪魔ならば、EyeTVを終了するのではなく「EyeTVを隠す」でウインドウを隠す。もちろんeyetv250は電源アダプタを挿してMacに接続したままにしておくこと。
必ず「環境設定」の「一般」にある「装置が接続されているとき、自動的にEyeTVを起動する」のチェックを入れておく。これによって、Macの電源がオンになったりスリープから目覚めたりした時に、Macがeyetv250を認識することでEyeTVが起動し、予約録画が出来る状態になる。
必ず「システム環境設定」の「セキュリティ」にある「このコンピュータをスリープ状態またはスクリーンセーバから解除するときにパスワードを要求する」と「自動ログインを使用不可にする」のチェックを外す。前者はスリープ、後者は電源オフからの録画に影響する。もしチェックが入ったままだと、自動でMacの電源が入ったりスリープから目覚めるものの、EyeTVが起動できなかったり数十秒しか動作できないため録画に失敗する。
また、「省エネルギー」にある「コンピュータがスリープするまでの待機時間」を2分以上にしておくこと。予約録画のためにEyeTVは、EyeTVの「環境設定」にある「予約録画時間の延長」の開始時間よりさらに2分前に起動する。そのため、この間にMacがスリープするのを防ぐ必要がある。なお、録画中ならばMacは「コンピュータがスリープするまでの待機時間」を過ぎてもスリープしない。録画が終わった後、他のアプリケーションなどがスリープを阻害しなければ、Macはスリープする。
EyeTVでの予約録画を設定するには、「EyeTV 番組表」ウインドウの「予約」カテゴリを開く。自分で録画の時刻やチャンネル番号を指定して予約する以外にも、Safariなどのブラウザで番組表サイトにあるiEPGのアイコン(tvpiファイルへのリンク)をクリックしてEyeTVに録画予約を設定することもできる。なお現状では「番組ガイド」は利用できない。
番組表サイトのiEPGを使う場合、iEPGがテレビ局名で番組を予約するのに対して、初期状態のEyeTVには日本のテレビ局名が設定されていないことに注意。ウェブサイトのiEPGリンクをクリックした後に「EyeTV 番組表」を確認すると、チャンネル部分に「利用できません」と表示されているので、正しい局番を選び直すこと。選び直さなければ、存在しないチャンネルを指定したこととなり、最後に見ていたチャンネルが録画される。また、リピート録画が必要なら自分で指定すること。
なおiEPGのテレビ局名を選び直さずに済ますには、予め「EyeTV 番組表」の「チャンネル」にある局の名前を「名称変更」で編集しておくといい。テレビ局名は総て全角なので以下に一例を示す。チャンネル番号とテレビ局名は地域によって異なるので、どの番号がどの局名なのかは、自分で調べておくこと。正しいチャンネル番号に正しいテレビ局名を設定しておけば、iEPGのリンクをクリックするだけで正しく予約録画できるはずだ。
録画中にMacを故意にスリープさせたり終了したりしないこと。もしスリープや終了をすると、録画が中断されたり、スリープ中の部分が録画されなかったりする。録画中にMacと他のUSB機器を接続したり外したりすることも避ける。また、EyeTVへの誤操作を防ぐために「EyeTVを隠す」でウインドウを隠しておくと良い。
環境設定の「録画」タブにある「EyeTVアーカイブの保存先」で、保存先を確認する。そのフォルダをMacのファインダー(Finder)で他のディスクにコピーすれば、バックアップになる。もしMacを再インストールするときは、フォルダを別のハードディスクなどにコピーしておき、再インストール後にEyeTVをインストールした後、同じフォルダに内容をコピーすればいい。
eyetv250の前面に差し込む枝分かれケーブルについているS端子は日本の規格ではないため、日本の規格に沿ったS端子の上部にある出っ張りが邪魔になり、差し込みにくい。無理に差し込めば映像は映るが、なるべくならば適切なケーブルを使うほうが良い。出っ張りが凹んでいるタイプのケーブルも家電量販店などで売られているので、よく確認して購入する。
ゲーム機用など、片方が特殊な端子となっていてS端子に出っ張りのあるケーブルを使わざるを得ない場合は、出っ張りのあるケーブルを繋げられる中継コネクタを家電量販店で購入し、それと出っ張りの凹んだケーブルを繋ぐことで、無理なく接続できる。中継コネクタにも、出っ張りに対応していないものがあるので、購入の際はよく確認すること。
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