『ランドネットディスク』は、ランドネットおよびインターネットを利用するためのソフトである。ウェブブラウザと、メールソフトの機能を有しており、「NINTENDO64 モデム」によってランドネットへ接続する。「ランドネット」が終了した現在では事実上機能しないため、ここでは主に仕様などを記載する。
『ランドネットディスク』のウェブブラウザに関しては、その詳細を把握できる資料が殆ど存在しない。以下は、ランドネットの主催した「ランドネットコンテンツ大賞」の応募要綱に参考情報として記されていた内容を基とする。
Mozilla/3.0N AVE-Front/2.5 (BrowserInfo Screen=540x384x64K; InputMethod=KEYBOARD;Page=1.5M;HTML-Level=3.2; Language=ja.SJIS;Category=Game;CPU=R4300;Storage=64M; Product=RandnetDD/RandnetDisk;
添付データには対応していないが、ランドネットの「スタキャラ」を送受信することは出来た。
『ランドネットディスク』にも、当然だがコントローラでの文字入力が出来るよう、ソフトウェアキーボード(画面上のキーボード)が用意されている。だが、よくある五十音順のソフトウェアキーボードとは違い、「NINTENDO64」のコントローラの特徴を存分に活かした設計となっている。
3Dスティックの方向で行(あかさたな…)を選び、5段(あいうえお)の割り振られたAボタンとCボタンユニットを押して文字を入力する。Bボタンで後退または取り消し、Zボタンで空白の入力や漢字変換、Rボタンで文字入力モードを切り換える。仮名を入力していないとき(変換未確定文字が無いとき)、Cボタンで入力欄のカーソルを移動させる。
つまり仮名や英数字は1文字あたり、3Dスティックを任意の方向へ倒しつつAボタンかCボタンユニットを押す、という一瞬の操作で入力できる。例えば「あ」と入れたければ3Dスティックを左上に倒したままAボタンを押し、「れ」と入れたければ3Dスティックを右下に倒したままCボタン上を押す。このため、慣れれば画面上の文字盤を見ずに入力できる。
一般的にソフトウェアキーボードといえば、五十音順に文字が並んだ文字盤の上で、カーソルを十字キーで移動させて文字を拾ってゆく。それらに比べて『ランドネットディスク』のソフトウェアキーボードは相当な高速入力が可能である。なおこの入力方法に若干似ているものが『どうぶつの森』に搭載されているが、それは文字を打つのに3DスティックとAボタンだけを主に使う方法のため手数が多い。
貧弱。明らかに貧弱。『ランドネットディスク』なのに、「らんどねっと」と入れると「欄度ねっと」と出る始末である。しかも、学習機能(変換した単語を記憶する機能)も単語登録機能も無いので、文節調整や再入力を何度もさせられることになる。一番面倒な例としては、「いって」と入れて「行って」が出ないので、「いく」で「行く」を出し、「く」を削り、「って」と入力しなくてはならない。当時の携帯電話のメールの漢字変換能力にすら劣っているのだから、ディスクの容量云々という問題でも無かろう。
『ランドネットディスク』のソフトウェアキーボードでも、もちろん記号を入力することが出来る。「絵記」モードをはじめ、それ以外の入力モードでも入力できる他、読みを漢字変換することでのみ入力できる記号もある。「絵記」モードに収録された顔文字にのみ使われている記号もある(それを使いたければ、顔文字を入力した後に不要な部分を削る)。半角と全角の両方がある記号は、どちらかの記号を入力した時に変換をすることで、半角と全角を選択できる。『ランドネットディスク』では、機種依存文字も表示することが出来るが、入力することが出来るのは、インターネット上で使っても問題の無い文字だけだ。そのため、半角のカタカナの入力や機種依存文字の入力は出来ない(ソフトウェアキーボードに無い)。
なお、「変換でも出る記号」と「変換でのみ出る記号」は、まだまだ判明しきっていない。暇な時は、他に出る記号が無いか、探してみてほしい。
『ランドネットディスク』のソフトウェアキーボードには、ウェブサイトやメールアドレスの入力を少しでも楽にするために、「英小」モードの特定の文字に、よく使われるアドレスの一部が収録されている。3Dスティックを「ab」に合わせれば「@」と「.ac.jp」、「cd」には「.co.jp」と「.com」、「gh」には「http://」と「.html」、「mn」には「.ne.jp」、「op」には「.or.jp」、「qr」には「.randnet.ne.jp」、「wx」には「www.」が、それぞれCボタンを押すことで入力できるようになっている。
『ランドネットディスク』のソフトウェアキーボードには、「絵記」という入力モードがあり、そこには記号の他に顔文字が収録されている。文字入力の面倒なソフトウェアキーボードに、このように顔文字が収録されているのは、顔文字をよく利用するユーザーにとっては、非常に便利であった。それぞれ、3Dスティックで「汗」「笑」「泣」「楽」「怒」「礼」「他」にカーソルをあわせれば、AボタンとCボタンユニットにそれぞれの感情に該当した顔文字の一部が表示され、入力したい顔文字が表示されているボタンを押すことで、顔文字が入力できる。
3Dスティック | Aボタン | Cボタン↓ | Cボタン→ | Cボタン↑ | Cボタン← |
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汗 | (-.-;) | (=_=;) | (oo;) | (x_x;) | (^^; |
笑 | (^O^) | (^ ^) | (*^o^*) | v(^o^)v | (^-^)v |
泣 | (T_T) | (;_;) | (T-T)/ ̄ | (^.^)/ ̄ | (;o;) |
楽 | (-_-)_zzZ | (_ _).zZ | (o^.^o) | (#^o^#) | \(^o^)/ |
怒 | (-_-メ) | (-_-#) | (`o´) | (*_*) | (@_@) |
礼 | (^o^)/ | (^ ^)/ | m(_ _)m | _(._.)_ | (゜゜)(。。) |
他 | Φ(.. )メモメモ | φ(^^)メモメモ | (>_<) | (^_-)-☆ | p(^_^)q |
「ランドネットディスク」の機能の仕様を記しておく。
ランドネットディスクは、ランドネットへの接続時にアクセスポイントに関する情報を受信していたようだ。とくに特別な操作をしなくても、気づけば設定におけるアクセスポイントの選択肢が増えていた。