ラジオ受信についてのメモ

この文書は、AMやFMといったアナログ方式のラジオ放送を電波で受信して楽しむ方法を主に解説したものです。ラジオ放送を聴く習慣がない方のための入門的な内容です。

ラジオ放送の種類

FM(エフエム)放送

日本では76.0~108.0MHz(メガヘルツ)。ステレオ放送。音楽をよく流す編成が多い。受信にはある程度の長さのアンテナが必要なので、ラジオ受信機のロッドアンテナやT型フィーダーを要する。アナログラジオ機能を搭載したスマートフォンや音楽プレイヤーでは、ヘッドフォンケーブルをアンテナ代りにしているものもある。

近年販売されているラジオであれば、ワイドFM (90.0~94.9MHz)に対応している。ワイドFMでは、AM局の番組をFM波で聴ける。

AM(エーエム)放送

日本では531~1,710kHz(キロヘルツ)。トーク主体の番組が多い。ラジオ受信機に内蔵されているバーアンテナで受信する。将来AM局は減る方向。中波放送(MW)とも呼ばれる。

短波(たんぱ)放送

SWとも表記される。一般的なラジカセやラジオでは対応していない場合が多い。受信には短波対応のラジオ受信機が必要となる。日本向けの放送局は「ラジオNIKKEI」の第1放送、第2放送。土日は主に競馬中継。当ページでは割愛。

様々なラジオ受信の方法

ラジオ受信機で放送波を受信する

電波塔から放送されている電波を、ラジオやラジカセなどで受信して聴く、従来からの方法。受信機さえあれば、どれだけ聴いても通信費が掛からないのは大いなる利点。

スマホやパソコンでradiko(ラジコ)を使う

インターネット回線を経由してスマホやパソコンでラジオ番組を聴けるアプリがradiko。実際の放送より2~3分ほど遅延するので、時報は無い。聞き逃しても一週間は追いかけられるタイムフリー機能もある。アプリ起動時に地域を検出する動作がある。当ページでは詳細を割愛する。

受信できるラジオ放送(周波数)を確認する

地域によって受信できるラジオ放送局や周波数は異なる。ラジオ放送局によっては中継局が複数存在することもあるので、最も受信感度のよい周波数を受信機のプリセットに再設定しておくのも良いだろう。

ラジオ受信機の種類

CDラジオ・ラジカセ型

部屋でいつもラジオを流すなら、聞きやすく小型で使いやすいのがCDラジオやCDラジカセ。リモコンで選局できるモデルを選べば、選局のたびにダイヤルを回す必要もなく、テレビ感覚で使えて便利だ。好きな番組をタイマー録音させたいなら、SDカードやUSBメモリに録音できるタイプを選ぼう。

カセットテープを使わないなら、個人的にはソニーの「ZS-RS81BT」を推奨する。CDやラジオをSDやUSBにMP3形式で録音できるし、ラジオのタイマー録音を10番組まで設定可能。音も聞き取りやすい。FMの受信は本体から生えたロッドアンテナのみ。スマホから音楽をBluetoothで流すこともできる。SDやUSBの音楽再生にも当然対応(ファイル形式はMP3、WMA、AAC)。リモコンつき。一点注意事項としては、もし受信するラジオ局によってロッドアンテナの向きを大きく変える必要がある設置場所では、タイマー録音の前にアンテナの向きを変えておく必要があること。

USBメモリにラジオ番組を録音する場合には、特に抜き差しすることが少なければ小型のUSBメモリが便利だろう。

なおソニーのZS-RS81BTでは、USBメモリやSDカードのファイルシステムはFATとFAT32のみに対応している。つまり有効に使えるUSBメモリやSDカードの容量は32ギガバイトまでとなる。USBメモリとSDカードは同時に挿せて、どちらに録音するかは録音予約の設定ごと(つまり録音する番組ごと)に選べる。録音は128kbpsのMP3形式(1分間で約1メガバイト)で行われるので、USBメモリやSDカードは低速で廉価なもので全く問題ない。32GBなら約528時間ぶんを録音できる。

ポータブル型

持ち運べるタイプのラジオ受信機。ラジオ受信機能だけを備えている専用機。

かつてはソニーからライター型(スピーカーを搭載しない小型ラジオ)が発売されていたが、いまは無い。

ダイヤルで選局する廉価なモデルでは、選局の度に感度を確認しながら調整する必要があって手間だ。もちろん出先でラジオ電波を探す趣味であれば、ダイヤル式でも良いのだが。

ミニコンポ型

据置型のステレオ。FMアンテナは背面の端子にケーブルを繋げる形になっている。

かつては大型のコンポーネントオーディオのラジオチューナー(受信部)もあったが、いまは無い。古いチューナーで選局インジケータに「TV1~3」(アナログ放送時代の1~3chのテレビ音声)の表示がない場合、FMワイド放送に対応していない。